【供養】構想

(壮大な私と最近あまり会話をしていなかったから)

(何か考えようと思ったんだけど)

(今たいしてホットな命題が思いつかなくて)

(ミュージカルロマンを考えることにした)

(そしてある程度のまとまりが出来たらここに奉納供養することにする)

(南無)

 

○構想

 

A耳の聞こえない陰鬱な美少年

B過去の記憶に苦しむ女

C貧民街に生きる美しい声を持つ娘

D少年に心酔するチェロ弾きの使用人

 


裕福な家で囲われて育つAは、毎日を部屋の中で過ごす。

学校へは行かず、友達もいない。

幼い頃に聴覚を失い、言葉を発することも出来ないから。

勉学は家庭教師が代わる代わる家へやってくる。

英語、数学、科学、美術…音楽以外。

 


屋敷の使用人Dは、Aの身の回りの世話を任されている。

誰にも心を開かないAも、Dには遠慮なく物事を申しつける。

DはAが難聴になってすぐの頃から屋敷に勤めている。

Aの苦しみをAの母よりも近くで支えて来たDは、

この関係を狂おしいほど大切に思っていた。

 


Aの母Bは、家を留守にする事が多い。

Aが難聴になったきっかけは父(Bの夫)の死が原因であり、

よって男手のないこの屋敷ではBが女主人だった。

貴族である夫の資産をあてにした事業(あとで具体的にする)が成功し、仕事で各地を飛び回る。

だが実際は、息子の顔を見ると思い出す過去の記憶から逃れている。

 


貧民街で生きるCは、幼い弟妹の面倒を見る為に体を売っている。

母は病気で死に、父親はいなかった。

ある夜、屋敷の裏庭にいたAに出会い、

次第に心を通わせるようになる。

Aには聴こえていないが、Cはとても美しい声で歌う。