人の気持ちが繋がって

「30年前、日本上演前のレミゼラブルをロンドンで見ました。その時、いつかジャンバルジャンを演じてみたいと思った。

それから20数年経って、Google検索で偶然この劇団を見つけました。バルジャンを演じる夢が叶ったのです。

まだ60歳です。元気です。

また来年、皆さんの仲間に入れてもらって、舞台に立ちたいと思っています。

今日は本当にありがとうございました。」

 

 

ああ、私はこの瞬間を、ずーっと忘れないだろう。

そう思う時がたまにあります。

 

またそんな素敵な瞬間に出会えた気がしました。

 

 

.

 

 

先日還暦を迎えた方の誕生日祝いをしました。

 

彼にとって、舞台は本当に生き甲斐なんだなぁと。

素敵なスピーチで、胸に迫るものがありました。

それに聞き入るみんなの暖かい眼差しも。

 

 

今まで感じたことのない温かさでした。

 

青春の熱さとは違う

長い月日をかけて成熟した穏やかな想い

人と人の繋がりが生む独特の温度。

 

なんとなく、この感触を、ずっと覚えていたい気がしました。

 

 

.

 

 

ひとりで生きていける強さに憧れながら

どうしたって私は誰かと繋がりたいのです。

 

 

それは醜いことじゃない。

弱さなんかじゃない。

 

 

だって人はひとりで生まれて

ひとりで死んでいくんだから。

 

 

だからこそ生きている間は、手を取り合って、繋がって生きる。

 人と人の繋がりが、温度を生んで、命をつなぐ。

 

いつかひとりで旅立つその日まで、何かや誰かにしがみつく。 

 

 

それは人として“普通”のことなのだ!

 

 

きれいごとですけど、今はそう信じたいターン、です。笑

 

 

.

 

 

素敵な60歳、本当におめでとうございます。

 

目頭を熱くしながら

朗らかに語るあの笑顔の温度を

 

ずっと、忘れないでいよう。